2012年3月10日土曜日

オレオ警部とHYBS

恐ろしい事件が発生した。あの有名な小惑星探査機HYBSのプロジェクトマネージャー、ニャー口先生が無残なバラバラの姿で発見されたのである。

 さらに関係者が目を離した隙に、そのむごたらしいばらばらの体はすべて消えてしまった。

 オレオ警部は悲しみを隠しきれなかった。
「ニャー口先生、どうしてそんなむごいことに」

 オレオ警部はHYBSの前で小惑星ペンシルロケッツにかけて誓った。
「先生は常に笑顔で前に向かっていらした。この事件の謎は、必ずわたしが解いてみせます」

<在りし日のニャー口先生>


「とは言ったものの、手がかりはまるでない。なぜ犯人はニャー口先生をあのようにむごい姿で見つかるようにしたのか。うむむ、わからない」
 オレオ警部は悩んだ。悩みに悩み抜いた末にひとつの結論に達した。
「よし、行き詰まったときはとにかくこたつ布団を揉むべきだ」



 オレオ警部はこたつ布団をもんだ。もんでもんでもみまくった。しかし、謎は深まるばかりで解決の糸口はつかめなかった。そんなとき、オレオ警部のもとに一枚の写真が届いた。
「差出人不明だが、誰だろう。あっ」


 その写真にはオレオ警部の仇敵とも言うべきひじき氏の姿が写っていた。ひじき氏は眼光鋭くHYBSを見つめている。
「ひじき氏がこの事件に関わっているのか。しかし、彼は決して他者を傷つけたりはしない」

そのとき、オレオ警部には事件のからくりがすべて見えた。

「いいですか、この事件の謎は、なぜ先生がばらばらにされねばならなかったかにあります。被害者に対する恨みが深かった? いいえ、違います。運搬のため、どこかに隠すためだった? 惜しいです。ひじき氏は確かに隠したかったのです。ニャー口先生がまだ無事であることを」

 ニャクサ職員が驚いて言った。
「それはどういうことだ、ばらばらであると言ったり、無事であると言ったり」
「ニャー口先生はこのところのお忙しさで研究時間が満足にとれないことを悩んでいらした。そのため、ひじき氏に依頼をして、時間を確保するための演出をしたんですよ。バラバラの体――もちろん模型ですがね――にしたのは、善意の第三者が発見後にすぐに隠せるようにするためです。ところで、犯ニャンは先生のことをかくまったりニャクサ内で自由に動ける猫であることがわかっています。調べたところ、こんな写真が見つかりました」


「あなたとニャー口先生が密談をしている姿です。あなたの正体はニャクサ職員ではなくて、ひじき氏ですね」
 ニャクサ職員は変装を投げ捨てた。
「く、ばれてしまったら賞がない。実力で勝負だ」
「こちらも負けないぞ」
(ぽかり)


 またしてもひじき氏はオレオ警部から逃げおおせた。が、オレオ警部はニャー口先生を無事発見することができた。
 一人の科学者を救うことができただけでも、今回の事件は上首尾であったとオレオ警部は思うのだ。




すいません、はやぶさのことを知らないと(知ってても)全く意味のわからない記事です。
寝ぼけてやりました。他意はないです。単にはやぶさのことが書きたかっただけです。。。

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